プチロス

木村汎著 「プーチンー人間的考察−」藤原書店を読んだ。
きっかけは、ちょっと前、東京新聞のコラムで梅原猛氏筆のコラムでの紹介。
600ページ5940円もするので図書館に買ってもらおうと、いくつかネット上にある紹介文をコピペして要望書的なものを作ったのだが、調べてみたら、意外にも購入済みで、すかさず借りて、3週間ほどで読み終えた。
以下その梅原氏の紹介文。出版元の藤原書店のHPから。
「ロシアばかりでなくアメリカ及びヨーロッパのあらゆる研究書を読み、氏一流の人間観察力を駆使したみごとなプーチン伝」
「木村氏には作家的才能が十分あり、このプーチン伝は小説のように面白く読める」
「この伝記としてすぐれた書物がロシア語訳されることはあるまいが、もしプーチンがこの書を読んだならば激怒するにちがいない。(…)この書を書いたからには今後のロシア旅行は危険であると思われる。ひょっとしたらプーチンの魔手は日本にも伸びているかもしれない。私はこの書を書いた木村氏に満腔の敬意を表すとともに、くれぐれも御身大切にと忠告したいのである」

なるほど面白かった。勿論、残忍な様は多数例示されているが、陰惨な雰囲気ではなく、飄々と明るい空気感の本。
稀代の暴君を糾弾するより戯画化していると言ったらよいのだろうか。
引用だらけなのに、読みづらくならず、スラスラ読めた。
長くて面白い小説は読み終えるのが惜しくなるが、この本もそうだった。ちょっとした「プチロス」(=プーチンロス)。
作者はもしかして、密かにプーチンが好きなのでは?少なくとも自分の本の中に立ち上がってきたプーチン像に限っては。
とんでもない悪を作品中ではよしよしとてなづけて遊んでしまう事も出来るというのも、優れた文章表現の醍醐味なのだろう。

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