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近況報告とロベール・カンパン

お久しぶりです。
ブログやFBなど休むと書くのがおっくうになりますが、本を読めるのと、明け方真っ暗な気持ちで眼が覚めてそれっきり眠れないと言うのが、数ヶ月続いていたののが、なぜか、なくなって安眠できるのはよかったです。
花粉症、肉体労働者の五十肩=インピンジメント症候群、腰痛、加齢、過労で動きづらいですが、別に大事件もなくてお待たせしている注文仕事と5月の個展に向けて、制作しておりました。
あと、中学生の長女が少し勉強で躓いたので、教科書と参考書を買って勉強して教えておりました。
家内が英数、私は理社で国語は自分で大丈夫のようです。
塾は高くていけません。
私も中学時代、英語で躓いて危機的になったのですが、近所の塾にかよわせてもらって良い先生に会って回復して進学校に進めたのですが、自分は自前でやるしかないのが情けないのですが、娘も喜ぶし、案外中学の頃覚えたこと忘れていないのが分かって嬉しい面もあります。
融点とか沸点の理科1分野はやっぱり当時と同じで面白くないですが、2分野の火山は釉薬に入れる長石とか石英とか出てきてまあちょっと面白かったですし、地理は、長いこと生きてきていろいろ見聞きしたことが嗚呼こうだったのかと納得することもあって結構面白いです。
期末試験は、やったところはかなり出来たようですが、社会の試験範囲を間違えて準備してしまったのが物凄く悔しい。
そんなこと本人が気づくべきなのですが、たまたま老眼鏡を踏んづけて壊してしまい、範囲表の細かい字が読めなくなってしまっていて、気づかなかった。

作品の内容は、震災原発でも目に見えては、変わりませんし、変われません。
個人的には、変わっても良いし、変わらなくても良いし、良い作品を作れる方を選ぶべきと考えています。


前置きが長くなりましたが、今年に入って、ルネサンス美術館(小学館)というのを図書館から借りてきて、よく見ていまして、その中で、今回はロベール・カンパンrobert campinという北方ルネサンスの画家に感心しました。
1370年頃、デューラーより100年ほど、ファンアイクより20年ほど先に生まれ、現在のベルギートゥルネーの工房の親方であり、かのヴァンデルウェイデンの師であり、ずっと逸名のまま作品だけ伝わり、名前が20世紀になっての研究で分かった人です。

campin.jpg
悪夢のように空間が捩れたような印象の上に、首が太くて決して美形のマリアでないですが、良い。
古雅なところもありますが、国際ゴシック様式の怪奇だけれど甘美なところから抜け出て、なにか新しい真面目な何かを掴もうとするパワーがあります。絶対的なビックネームであるフランドルの同世代人ファン・アイクより、ジョットやマサッチオに近い、馬力で正面突破する大画家の風格を自分は感じます。
15世紀イタリア、フランドル等、時代の変わり目に、問題を不器用に正面から見据えながら、様式的に不安定になってしまって、形が不格好に歪んだり、異常に装飾的になったり、細部に偏執的にこだわったり、なにか半分壊れてきてしまっているような傑作がありますが、そう言うのが好きなのです。日本で言えば、平安初期の仏像だったり、幕末の洋風画だったりにそれに近いものを感じます。
焼き物は、つかうという事が大きいと思うのですが、素晴らしいものは勿論たくさん作られてきましたが、問題をさらっと受け流すようだったり、悠然と安定しているのが多くて、カンパンみたいな、いろいろな要素がギチギチと軋みながら共存して様式が壊れる寸前で成り立っているようなかんじでの良さがほとんどみられないのがちょっと寂しいです。
願わくば、そんな焼き物を作りたいものです。

campin-detail.jpg
今回は、ロンドンナショナルギャラリーのサイトでも見たのですが、細部を高画質のまま拡大できるので凄かったです。本物の絵の具のテラッと光っているのが古びてヒビが入っているような質感はモニターなのでないですが、本物でも明るいところで近づけるとも限らないし、ガラスで保護されていたりすることもあるので、こっちの方が良いかもしれません。
ナショナルギャラリーでのカンパンのサイトはこちら。いろいろな画家の傑作が収録されているので、検索フォームにお好きな作家の名を入力してご覧になってみてください。
しかし、ナショナルギャラリ-の修復は少しやり過ぎているのもあるかもしれません。

http://www.nationalgallery.org.uk/artists/robert-campin

もう一点代表作。ナショナルギャラリーのものではないですが。
triptic2.jpg
こちらのサイトも面白いです。http://www.wga.hu/index1.html

カンパンは、トゥルネの画家組合長となって市政に参加したこともあり、その際、役所から貴族を追い出し、同職組合による共和制になったが、その中心人物だったということで、のちに、体制が変わったときに、追い出されて、苦難の晩年だったと言うことでした。


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テーマ : 絵画・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

Tag:美術・彫刻・絵画  comment:8 

Comment

Pyoro URL|
#- 2012.02.25 Sat17:29
このマリア様仏像みたい。
ぎんよう URL|仏像です。
#- 2012.02.25 Sat17:40
> このマリア様仏像みたい。
ほんとですね。ルネサンス初期の聖女はどういう訳か東洋人みたいのが多いですね。
その後いかがですか。
Pyoro URL|
#- 2012.02.25 Sat20:06
加害者さんとの話もだいたい終わって、あとはしびれが取れるのを気長に待ちます。
心配してくださってありがたいです。
ぎんよう URL|良かった、良かった。
#- 2012.02.25 Sat22:21
示談は神経すり減りそうですね。。早く全快すると良いですね。
C橋 URL|
#- 2012.02.26 Sun07:27
お久しぶりです。
お嬢さんの勉強を教えているんですか?偉いなあ。
うちでは3番目の娘の勉強を教えたとき「お父さんの教え方、難しくて分からない」とダメ出しされてしまいましたv-8
畳みかけるように次女も「お父さんはわざと難しく教えるんだから」とダメだし。
私は子供の勉強を教えるのには向いていないようです。

ぎんよう URL|結構ガリ勉
#- 2012.02.26 Sun08:24
いや、私もめんどくさくて逃げていたのですが、あのノンビリした性格の家内が、これほどうるさいかと言うぐらい、娘に迫るしし私にも協力しろとうるさいし、だんだん、家庭内が暗くなってきたもので、重い腰を上げました。やってみると、自分がかなり中学時代、家内より遙かに、点数をとることに対して鍛えられていることが今でも残っていることがわかって、ちょっと得意になれました。
わたしって芸術家のくせして結構ガリ勉だったんです。アハハ。
でも、娘が、少しやる気を出し始めてくれて家庭が明るくなってくると嬉しいもんでちょっとはまりました。
芸術家生活でほとんど役立たなかった中学時代のガリ勉が役立ちましたよ。

カデンツァ URL|
#- 2012.02.26 Sun22:02
お久しぶりです。
この中世の古い時代に、マリアにもいろんなタイプの描き方があったのですね。
ちょっとユーモラスに感じました。

今、福岡伸一さんの「フェルメール 光の王国」を読み直していますが、とてもおもしろいです。
芸術家が絵を描く根底にあるイメージが、時代とともにどう変わってきたのかなあと不思議に感じます。

ちなみに、私は英数の家庭教師を8年もやりましたが、気づいてみれば娘には教えたことがありませんでした。
今やもう自分が問題をさっぱり解けません。



ぎんよう URL|ヨーロッパ
#F.S2sd/w Edit  2012.02.27 Mon08:15
おはようございます。体調不良、不眠、子どもとバトルで一時、ほんとに書けなかったのですが、インターネットを離れるとちょっと開放感がありまして、大分長くご無沙汰致してしまいました。

カンパンは、同時代、同地域でもファン・アイクやメムリンクのような、もっと優美な仕事をした人がいまして、私も、実は、大好きなのですが、良く目にする機会も多いでしょうし、評価も一般的に定まっているでしょうから、私のようなのが下手な文章で紹介しても仕方ないと思いまして、いつも、ちょっと癖があって一般的でないが、内容のあるものを紹介しています。勿論、私自身も優美な仕事しているとは言い難いもんで。。。。(笑)
しかし、このカンパン少し修復が過度なのかもしれません。却って良さが現代人には伝わりづらくなっている面があるような気もします。
フェルメール素晴らしいですよね。何点か日本に来たのをみましたが、窓辺で手紙を読む女だったと思いますが若い時分にみて素晴らしかったのを覚えています。

私はこの頃よく、今更ですが、ルネサンスから20世紀初頭までの一流のヨーロッパ美術って何かがけっぷちっで仕事しているような激しさがあって凄いなと感心しています。
中国のにも時々感じますが、ヨウーロッパの場合、高い水準でもなにか、底の方にボロっちーものというか小さい存在が裸一貫で立ち向かうようなマイナー精神みたいの感じることが多いです。キリスト教なのかなと思ったりします。なにか、心にピッと入ってくる作品に多く出会います。

カデンツァさん、良い先生だったでしょう!
クラシック演奏家は5教科でしたら数学と英語ですよね。
私は、教えること自体は辛抱強く工夫するので向いているところもあるのですが、美術の先生は長いことやりましたが、生徒との人間関係がヘタでつかれること多かったです。基本的に対人恐怖ですので、娘ぐらいが一番向いています。
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プロフィール

ぎんよう

Author:ぎんよう
彫刻家でもある鈴木厚が磁器を中心に器を制作しています。

我が家の掃除機の塵の放射性物質
Cs137:641Bq/kg(検出下限39.7)
Cs134:211Bq/kg(検出下限19.3)
Cs合計:852Bq/kg(検出下限58.0)
採取時期:2014/1月~2014/3月

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