スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tag:スポンサー広告 

無用の長物(仏)か?素晴らしき白馬大仏の世界

白馬大仏書き出し
細部はこちらのサイトでご覧下さい。感想もある意味的を獲ていますので是非。http://f39.aaa.livedoor.jp/~ookita/2000-104hakubadaibutu.htm


かなり前だが、昼のワイドショウで「無用の長物(仏)」と題して、バブル期に立てられて、現在は寂れて人も来なくなり扱いに困っているような大仏の特集している番組で発見。
いくつか、出ていて他の大仏はなるほど下らないと思ったがこれだけは、かなり良いと思った。
何処がよいかと言うのを説明するのはかなり難しい(小生の小さな文章能力ではシンプルなことの説明ほど長くなってしまう)のだが、無理矢理言葉にすると

1,偉そうに見せよう、ありがたく見せようとかの、余計な色気がなくて正直な感じがする。これが結構やってみるとむずかしいのだ。

2,顔が一見かなり変な顔だが、よく見ていると味わい有っていい顔に見えてくる。
別に明るいばかりが良いわけでないが、この仏像は陽気で無邪気な感じが可愛い。
良い仏像、特に貞観、弘仁仏(平安前期)は、一見変だがよく見ると好いお顔ということは多い。例、新薬師寺、ご本尊(ファンの方、お気に触ったら申し訳ありません)。>>新薬師寺公式サイト

今日、日本人が仏像のイメージとして普通に抱いている平安後期の藤原仏(例えば平等院鳳凰堂の阿弥陀如来)のような上品で繊細な表情にすると残念ながら形に力がこもらず、かえって実は媚びた下品な表情になりやすいと自分は思っている。
今回の無用の長物(仏)として出ていたのにも、藤原仏プラス女優さん的美人顔のがあったが、自分的には×。
パッと見で良いお顔で芸術作品としても良い仏像だと方々丸く収まって素晴らしい思うが、どうやらこの末世では無理だとおもう。
ごく小品をのぞけば、作品としての良さか、イケメンかどちらかで、両方そろうのは、鎌倉までの名作だけだろうと思う。たとえば法華寺の十一面観音像のような。
特に江戸以降は生き生きした仏像はほぼ決まって木喰のような異形のものだ。


ところで、全く関係ない話なのだが、今日、風呂に入る前に鏡を見て思ったのだが、私は醜い、無男だ!
こんな顔で50年も生きてきた。実に悲しい!
良くこんな顔で結婚できたものだ。
すみません、脱線しました。

3,髪の表現など斬新。日本の仏像は地肌にパンチの一房、一房をボチボチと植えるかそのように見せているのが普通だが、これはボチとボチの谷間が浅くどっちかというアフロに近いところがある。妙にヌメヌメ生きている。
こういう表現は黎明期の仏像例えば、中国北魏仏にもある。

4,全体がギクシャクし、スキがあるように見えながらも独特な連動をしていて軽やかな形である。
横顔の写真を見ると顔がお面かぶったようで後頭部となめらかにつながっていない。そこはピカソがキュビズム時代に影響を受けたアフリカ彫刻風だ。
先にちょっとふれた新薬師寺のご本尊は多少面妖だが、全体の形がソウルフルに有機的に自然に連動しているというか、腹に力を込めた形のパワーがなんとも素晴らしいがそんな本格的なものはない。下手くそに素人臭く見える。
しかし、そう言う一見バラバラに見える形になったときにこそ出てくる良い感覚というのも有るのである。
貧しきものは幸いなるかなというかんじか、末法の世をリアルに象徴しているのか、悪人正機説かなんと言っていいか分からないが、そうなるとなんか居心地が良くなって、頭の蓋が開く感じである。
考えてみると昔から形をギクシャクさせている宗教美術はあるから(例えば、ローマ末期からロマネスクの中世ヨウロッパなど、)割合普通のことの気もする。

来歴だが、バブル期に温泉で一儲けした男が、宗教法人にして作ったらしい。>>>
テレビでは、成功者の自己顕示と金儲けのためと言う面が多いというような説明であった。そうかもしれない。
その後、震災があり景気も後退して寂れてしまい、今は倅(と言ってもかなりのご高齢)が一人で管理しているらしく、以前は一般人も入れた胎内には創業者の胸像があった。
作者も分からない。案外創業者が自分で原型を作るか、日展の先生の入り立ての書生みたいなあんちゃんかもしれない。案外土建屋の器用な職人さんか石工さんかもしれない。まず名前のある彫刻家ではないだろう。少なくとも正統的な仏師としての教育は受けていない人だと思う。

鳥越俊太郎氏が出ていて、奈良の大仏は国家が権威を誇示する面もあったが、真面目な信仰心にも裏打ちされていた、しかし、バブル期の大仏は金儲けのためだけだから良くない、と言うようなごもっとな発言をしていたが、たとえ、どんなにいかがわしい動機で作られていても、良い作品がどういう訳か出来てしまうことがまれにあるのが人間と芸術の摩訶不思議で楽しいところだと私は思う。。

よく見れば実に笑えて楽しい作品だと思う。
バブル期の狂騒の恥ずかしさと現在の暗さががすこしやわらぐのでは。

経営側のリンクはこちら
http://www6.ocn.ne.jp/~h-kanko/

しかし、こんなの好きだからお前の彫刻はからっきし売れなかったという声が聞こえそうだ。
たしかに、先日も某画商さんから3点まとめて依託木彫小品の返却。
最後に一つあげておきますので、ご高覧を賜りたいと存じます。

70万円ですが、なにか?
scan20040608_171133.jpg


関連記事
スポンサーサイト
テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

Tag:美術・彫刻・絵画  Trackback:0 comment:5 

Comment

HIRA URL|バイク乗りは知っている
#s8X6/Gt6 Edit  2010.03.23 Tue17:34
白馬大仏はバイク乗りには有名だよ!!
長野を過ぎて富山へ向かう道で、大きくコーナーを下ると
ポチポチの頭が見えてくる。
そして、あの気の抜けたお顔が・・・。
なんか安らぎと交通安全を感じるんだよね。
なんで白?とか、なんでこんな場所に?とか、当時は
不思議に思ってた。
俺も好き。
ぎんよう URL|Re: バイク乗りは知っている
#.y4oDXHE Edit  2010.03.23 Tue19:18
いや、良かった。
ライダーの皆さんに親しまれているとは。
あんなに笑わせてくれるオブジェクトが邪魔者にしかならないのは悲しいからね。
あの唇のピンクなのはそこだけ瑪瑙で出来ているとか。
ほんとに、まあ、何とも言えないとぼけた発想ばかりで出来ていますね。

貴君はまだまだバイク、バリバリみたいですね。
交通安全、これを機会にまたお気をつけて。
ちゅう @m78seven URL|火の鳥
#- 2010.03.23 Tue23:33
奈良の大仏は飢えに苦しむ民衆に対する国家権力の象徴という描写が手塚治虫の「火の鳥」でなされていましたね。
だからか、私は「大仏」にはちょっといかがわしいものを感じてしまいます。
「小仏」はいいんですが・・・。
ぎんよう URL|Re: 火の鳥
#F.S2sd/w Edit  2010.03.24 Wed08:00
そうですね、でっかいものを作る動機と言ったら目立ちたいとか、まあろくなもんでない事も多いかもしれないですね。
だから難しいんでしょうね。個人的には、かなり大きなものも(と言っても2,3mですが)手掛けましたが、大きいと間延びするから何か特別なものがないと面白くなくなる感じがしました。そのなんとかしようとする修行がなかなか大変で、そこが作者とするとでかいものを作る面白さなのかもしれないですね。
自分的には、大きなものは小さく見え、小さなものは大きくという感じで作る事が多いです。
やはり、これも個人的な感想ですが、自己顕示欲とか、自分を後世にまで残そうなどという感じになると、難しくはなるかんじがします。
そもそも、大きくとも小さくとも、ものつくりはどっちにしろ不純な感じが出るときは出ると言う感じで、動機のいかがわしさの出現は神出鬼没です。

ただ、本文にも書きましたが、ものつくりというのはどこか動機の不純さを乗り越えることも良くあり、いかがわしさがかえって味になったりもする面白いものだと思います。
逆に言うとそれだからこそ、弱者でも担うことが出来ると言うようなところもあるのだと思うんですね。
有る意味作り始めれば動機が正しいかどうか、思想がどうかかなんて作品世界の外のことがほとんど作品の質には関係ない独立したミクロコスモスなのかもしれない。だから自由と言われるかもしれない。

奈良時代はとくに造形芸術の場合はほとんどの芸術が権力側にあったと思いますが、やはり素晴らしいものは素晴らしいと思います。
奈良の大仏に関しましては、ご存じかとも思うのですが、肝心の頭部は江戸時代に作り直したものでかなり質的に劣り、身体も鎌倉時代です。
当初のものは、多分唐招提寺の本尊のような作品ではなかったかと言われているようです。
古い大仏ですと、奈良に較べると遙かに小さいのですが、飛鳥大仏が飛鳥時代のオリジナルの部分が顔に部分的に残っていますが素晴らしいです。
がんばって、苦労している後世の人の補修も下手くそに見えますが、個人的には感動的なものと感じています。
ぎんよう URL|ちゅうさんへ
#F.S2sd/w Edit  2010.03.24 Wed08:25
面白い話だからちゃんと書きたかったのですが、来週イキナリ展覧会になりそうなので、書き殴りで済みません。
カンジワルイですよね。
comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

ぎんよう

Author:ぎんよう
彫刻家でもある鈴木厚が磁器を中心に器を制作しています。

月別アーカイブ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
ブログ内検索
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。