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パソコン、陶磁器、亡父、「作品買ってくれー」

しつこいですが、私が陶磁器をはじめたいきさつ。

某女子短大に非常勤で勤めていたころ、しっかりとした2の腕がイロっぽい助手のオネーサンと放課後の教室で世間話してました。
ふと二人並んでで3階の造形室の窓からしたをみおろすと、なにやらボロッチイ小屋が。
「せんせい、あの中には陶芸窯があるんです。陶芸やりたいなー、
私が学生のころは、随分やりました。」
これが、小生が世の中に陶芸というモノがあると言うことを気づいたはじめての瞬間でありました。


その後、授業に陶芸を取り入れるべく町の陶芸教室にかよい、初めから華麗な模様を展開して奥様方の人気者になり味をしめたのですが、しばらくして、短大をクビになりました。
ゲーダイ出の博士さんの造形担当専任講師が某美大へ春休み中にイキナリにご就職、後釜は私はキャリアが貧弱すぎて相手にされず当然またお偉い方ですが、決まったのは夏過ぎ、着任は新年度からと言うことで、専任不在の一年間、自分が造形の責任者的立場を手当無しでやりました。

サービス残業の山、週二日でしたが、大抵一番あとまで学校に残っていました。
非常勤の立場上、会議に出席できないなかで、保育科の方針を読むのは小生には無理で、思わぬクレームのオンパレード、
「作業の騒音が他の授業の邪魔」「造形室が汚すぎて、高校生の見学者に見せられない」「先生の作業着が汚すぎ。。」数えればきりがない。
事務にも嫌われてクビ。

娘らに甘すぎて大した教師ではなかったのは事実ですが、美術家の保育科教師で幼児教育の理論書をチャンと読んでいたのは俺だけだと思うよ。
最後に、一緒に卒業する生徒達が全員で、私独りのために歌を歌ってくれて花束をくれた。みんな、泣いとった。俺も泣いた。

これで、一時は週3日(年単位で)で月40万の収入(2年間だけだったが、ある方のおかげで、アルバイトの頂点をなんの苦労もせずに極めたと思う)を誇っていた、嘱託の副職を全て失った。
教員免許はないし、短大の職はもうないべな、どうすっぺ、彫刻は売れねーしな。。
その時に登場したのが、当時ウマウマと有名女子短大の保育科の専任の職にありついていたユビキタのホ*キリ社長。小学生のころよりの悪友です。
あいつは偉いよ、自分のいた短大の専任教師は、週4回ご出勤で早々引き上げるくせに「雑用で、授業の準備も、研究も出来ない」と非常勤にこぼしていたが、ホ*キリは「大学教師は、既得権益のかたまり、会社勤めに較べりゃ天国だ」とよく分かっていた。
で、ホ*キリはクビとなったことを知ると、小生にmacのノートをプリンター複合機とともに、officeとともに一式揃えて持ってきてくれた。「これで、世界を広げなさい」ということだったようだ。

生まれて初めてのパソコンでちょうど夏であったが、蚊に食われても掻くことも忘れてそのまま痒くならないで治ってしまうくらい集中してあっと言う間に習得し、買って一ヶ月で次の短大講師のデジタル願書を書き(勿論、落ちた)数ヶ月後にはHPもたちあげていた。

小生は、長らく変な木彫か油絵しか能のない出来損ないと思いこんでいたので、パソコンなどというキラキラしたものが自分で習得できると言うことに非常に驚いた。
海外旅行がさかんだったバブル期にも外国に行く勇気がなくて、外国語は漢文と古文でまにあわせようと、史記だの源氏だのを読んでいた私でしたが、
パソコンで「自分は、結構学習能力あるんだ」と、自信がついたことが、陶芸窯を買い、陶磁器を本格的にはじめた一因というわけです。
ラジカセのア*ワのデザイン室顧問の時代もみんながmacを駆使してデザイン画を描くのを横目に「俺には覚えられるはずがない」とふんぞり返っていたのだが、、、
その後も、各地の窯業指導所に教えを請うたり、粘土を購入したりするのに、パソコンはなくてはならない、小生の陶磁器生活の必須アイテムです。
釉を勉強するのにもぜーゲル式が簡単にできます。

ちょうど大学をクビになるのと前後して、有名木彫家のオヤジが首を吊って死んでしまった。
その後、自分の今まで考えてきたこと、オヤジとのことなどが全て盛り込まれた大作「無垢の人」を、当時オヤジの遺作を売ったお金がまとまってあったこともあってそれだけに10ヶ月ほど集中して作り上げたのですが、個展で発表し、もう木彫はこれでいいかなという気持ちにもなり、オヤジを思い出してしまうのもイヤで陶磁器を本格的にはじめたと思います。
まえから、オヤジが死んだら自分は彫刻やめるのではないかなと漠然と思っていましたが、図らずも当たってしまいました。
やっぱ、オヤジは偉かったと言うことかなー

まあ、今でも陶器で彫刻は作ってますがね。

あと、最愛のカーチャンが、あの時「早く、窯かって、教室なり、売るなり始めなさい」といったこと。
木彫家としての私に愛想がつきていたか、あまりに木彫を作ることに苦しそうな自分を救いたかったか、多分両方だと思います。

窯はオヤジの横山勝也氏制作の尺八やら、カルチェの腕時計やらコンタックスやらを売ってお金にして買いました。

また、陶芸の修行がある程度出来たのも、生前ほとんど売れなかった父の大作がショッキングな死のどさくさに紛れてお金に出来たことが大きいです。
多分もう他の分野へ移る金銭的、精神的余裕は死ぬまで無いと思うので、皆様、銀窯の器、陶彫、細工物をよろしくお願い申し上げます。

そして、そんなこんなの、最初期の幸福な時代を終えて、また木彫家時代と同じような苦しみが始まりつつある今日この頃です。
みんな作品買ってくれー



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テーマ : 陶芸
ジャンル : 学問・文化・芸術

Tag:陶磁器  Trackback:0 comment:6 

Comment

洒落陶 URL|
#- 2008.12.07 Sun14:28
私もまさか自分がパソコンをやるよになるとは思っていませんでした。
妻にやらせようとしていましたが、なかなかやろうとせず。仕方なく自分が始めました。
やり始めは苦労しましたが、覚えたら世界が大きく広がったのはたしかですね。
妻はいまだにワープロ代わり位にしか使っていないようです。
非常勤講師で月40万はすごいですね。こちらの窯大では週二日で25万ほどと聞いてました。
私は教職はとったのですが、どうも向いてないと諦めました。こんな時代になったので
声が掛かればなんでもやるつもりですが。
今年は随分早く雪が降りました。数年前は20センチほど積もりました。佐賀は
スキー場もあるんですよ。九州は雪が降らないと思っている人もいるようですが。

銀妻 URL|洒落陶様
#F.S2sd/w Edit  2008.12.07 Sun16:27
そうですね。
パソコンは、なんだか、物凄く頭の良いパソコン会社に踊らせているような気もしないでもないですが、やはりちょっとばかり画期的ですね。
こうして、遠く有田の洒落陶さんとも親しくお話しさせていただいていますし、いろいろ教えていただいたりして、もう私の生活にはなくてはならないものです。
ただ、以前は焼き物の記録(釉薬の状態や焼成について気づいたことなど)もパソコンでやっていたのですが、やはり、一冊のノートでやった方が分かりやすく最近はアナログで記録しています。

このごろ、美術家が皆教職に殺到して、短大の非常勤もものすごい競争率だそうです。
私の知人の版画家もかなり知名度のある人ですが、毎日小学校に教えに行っています。
教職の求人のサイトもあるようですね。
小生は、情緒的なので、自分で言うのもなんですが一応マジメと言うこともあり、波長の合うクラスですと非常にやる気を引き出せたようですが、ダメだとからっきしだめで、波がありました。
また、生徒(女子)に非常に甘いのがホントにダメでした(笑)


2年でお払い箱でしたが、40万はのうち30は、会社の顧問職でもらっていました。
短大の方は、5~6コマで10チョイでしたから、さすが窯大は高給です。
陶磁器の専門家を育てるプロのトレーナーという感じなのでしょうか。

銀 URL|洒落陶様つづき
#F.S2sd/w Edit  2008.12.07 Sun16:49
九州で20cmもゆきがふるなんて!
ビックリです。
こちらは、今日はひたすら乾燥という感じで冷え込んでいます。
ゴスの筆がすぐ乾燥して、いつもより薄くしないとかけないという感じで描きづらいです。
いつも大丈夫な京都上石の恵比寿にひびが入ってきたり。。。

お風邪など召されぬようご自愛の程を。
コメントありがとうございました。
洒落陶 URL|
#- 2008.12.11 Thu10:47
お元気でしょうか。寒さもゆるんで過ごしやすくなりました。庭の木を剪定したり
整理したのが山のようになっていましたが、少しずつ燃やしあと少しです。
隣町の波佐見町に来年キャノンの千人規模の工場ができる予定です。昨今の情勢で、予定どうり
できるのか心配していましたが大丈夫なようです。話に聞くところによると一眼レフの高級デジタル
カメラを作るらしいです。海外工場の国内回帰の一環なんでしょう。
これで、ますます焼き物に携わる若者が少なくなるでしょうね。今でも全国から焼き物をやりたい
人が来ていますが、受け入れる処がないのですよ。
銀 URL|そっとコメントを下さった親切な先輩へ
#F.S2sd/w Edit  2008.12.11 Thu12:55
ありがとうございます。
コメント気づきませんで失礼しました。
ホントに最初期を維持するのは大変であります。
私は最初期に味をしめてしまっていて、絵をやったり、彫刻に戻ったり、しょっちゅうやり口を変えたり、最初期ばかりやろうとしてきてしまいましたが、もうそんなことをいっている余裕無いので、おっしゃるようにユルユルと冷静に楽しく頑張ります。
お優しいコメントに返事を書いていますと、染め付けでガチガチの身体がほぐれてまいります。
銀 URL|洒落陶様
#F.S2sd/w Edit  2008.12.11 Thu13:20
お気遣いありがとうございます。
こちらは、一昨日大雨で雪になるかと思いましたが、やはり、雨のままでそこら中ぬかるんで春のようです。
波佐見焼の波佐見ですね!
キャノンですか。
実は、取手市にもキャノンの工場があります。
キャノンとキリンビールと日清で税収の半分以上だったと思いますが凄い割合で、役所の職員が今年はボーナスカットとかいって冴えない顔をしていました。
安易に大企業を誘致して税収を増やすのでなくてなんとか、地元の個性ある産業を振興する事というのは出来ないものなのでしょうか。
取手は、芸術の街とかいっていますが、役所に専門家を雇う余裕はないようですし、文化担当の課も人数が少なすぎるようです。結局誘致したゲーダイのネームバリューに頼らざるをえない感じはぬぐえないです。
自分も一時市内の美術イベントに深く関わっていたのですが、結局、自分の力不足もあって疲れ切って手を引いてしまったのですが,無念です。

私は一月中旬に初めてのデパートでのグループ展で、今、もっとも忙しいのですが、どういうわけか染め付けで身体がガチガチに凝ってくるとブログの筆が進んでしまって、長文になってしまい読者の迷惑になっています(笑)


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彫刻家でもある鈴木厚が磁器を中心に器を制作しています。

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