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高校生程度の古文読解力で井原西鶴「好色一代女」を読んだ。

 をかしや、愚かなる世間の人、「はや、子ばかり8人おろせしに」と、心には恥ずかはしく、おそばちかく勤めしうちに、夜毎に、奥さまのたはぶれ、殊更、旦那は性悪、誰しのぶともなくに、枕屏風あらけなく、戸障子のうごくにこらへかねて、用もなく自由に起きて、勝手みれども、男ぎれのないこそ、うたてけれ。
 広敷の片隅に、お家久しき親仁、肴入れの番のために、独りうづくまひてふしける。「これになりとも、思ひ出させん」と、覚えて胴骨の中程を踏み越ゆれば、「南無阿弥陀ゝ」と申して、「火ともしてあるに、年寄りを迷惑」といふ。「けがに、踏みしが、堪忍ならずば、どうなりともしやれ、科はこの足」と、親仁がふところへさし込めば、「これは」とびくりして身をすくめ、「なむ観世音、この難すくはせ給へ」と口ばやにいふにぞ、「この恋、埒はあかず」と、横づらをくはして、身をもだえてかへり、夜の明くるを待ちかねける。
(小学館、日本古典文学全集井原西鶴集1より)

おかしいのは世間のお馬鹿なお人たち、「もうすでに8人も堕ろしたのに」と心の中では恥ずかしくは思いながらも、おそば近く勤めておりましたが、夜ごとに奥様のおたわむれ、ことに旦那様はたちが悪く、誰はばかることもなく枕屏風をガタガタさせ戸障子まで動くのに我慢ができず、ひまなので起き出して、台所のほうをを見わたしましたが、男の端くれもないのが、残念でございました。
板敷きの登り口の片隅に、この家に久しく使われているオヤジが、肴入れの番のために、独りうずくまって寝ております。「せめて、このオヤジにでも良い思い出を作ってさしあげようか」と思ってわざとあばら骨の中程を踏んで跨いでみると、「ナムマイダ、ナムマイダ」と申して「火をともしてあるのに、この年寄りに迷惑なことを」という。「間違って踏んでしまいましたが、堪忍してくださらなければ、どうにでもしておくれ。科はこの足にある」と、オヤジのふところへ足をさし込むと、「コッ、コッ、これは」とビクッとして身をすくめて「南無観世音様、この災難からお助けを」と早口でいうので、「とても、この恋はラチがあかないわ」とオヤジの横っ面を張り飛ばしてから、悶々と自分の寝床にもどって夜明けを待ちかねた。

(現代語訳は、小学館の古典文学全集の訳、注を参考に銀がしたので、信用しないでください)


井原西鶴の後期の作品、好色一代女を読みました。
上に上げたのは、うぶなふりをして呉服屋に腰元として奉公にでた主人公(名前がない、ちなみに一代女とは子孫を残さない一代限りという意味ということです。)が、欲求不満に悶々とする様です。淫乱女のガッと動く様が凄いです。
この後、旦那様を誘惑してゲットします。


郭特有の言い回しや、時代が下って中古の文法が崩れてしまっていること、服飾の詳しい記述が自分にはまるで分からないことなどで、非常に分かりづらく、読んだというか、小学館の古典文学全集の3段組の上段の語釈、中段の原文、下段の現代語訳を隅から隅まで目を通したと言うことです。

好色一代女に関しては一応最終章に全編を収斂するような要素はありますが(冒頭の、隠棲する女のもとを訪れる二人の男をつけてその話を立ち聞きする章とともに言わば絵の額縁のようになっている)、内容的に平板というか、、小説的に構成されているわけではなく(昔、好色五人女を呼んだときはストーリーに面白さがあった記憶があります、八百やお七等。)、細かいエピソードを多数適当に並列しただけという印象がありましたが、どういう訳か最後まで投げ出さないで読んでしまいました。
まず、最近いろいろ大変で逃避しているということかもしれません。
それに、パソコンどっぷりに暮らしていると、古文は清々しいです。

しかし、ちょっと読むのに苦労はしましたが、少し意味が分かると、なにか、不思議によく分かってしまうのですね。
日本人だか、日本語を理解する人だか、日本列島に住む人間だかよく考えると曖昧なのですが、そのあたりの人なら誰でも生まれつき分かってしまうのじゃないか。田んぼと同じくらいは。。。。
そして「好色一代女」を読むと日本人が、昔からとってもスケベな人々だったように思えてくる。。
しかし、スケベで下世話なのに、とってもキレイ。配色が明るいのです。
絵で言うと、単純な話ですが、歌麿です。
西鶴の生涯は歌麿より前で、菱川師宣の頃みたいですが、「好色一代女」は師宣よりもリアルで湿っている感じがしました。
もっと直接的に例えて言うと、陰毛がジャリッと生えているのです。
そんなに、露骨な表現があるわけでもないのですが。
(歌麿よりは少し古雅な感じかもしれません。
歌麿と師宣の間くらいの感じかもしれません。余談ですが、久しぶりに歌麿の枕絵をみてみたのですが、日本のエロサイトの陰毛好きは、今に始まったことではない事を再確認しました。)

作品としては、先に並列的と言うことを述べましたが、コラージュみたいというか、構造のしっかりした物が出来なくなってしまう中でがんばる、というような切実さがあるのかもしれません。しっかりと普通に上手な歌麿とはその点は違うでしょう。
この作品は、西鶴の真筆ではないという説もあるようです。
グダグダ書くと、また自分の作品の言い訳になってくるので、このあたりで失礼します。


以下歌麿
utamakura01.jpg

000000010.jpg


以下は、菱川師宣
images.jpeg



後記

ちゅうさんからのコメントの返答を書いていて気づいたのですが、上のタコが絡んでいるのは北斎のようでした。失礼いたしました。訂正させていただきます。
で、小生のイメージしていた歌麿の画像をなんとかみつけましたので、ここにアップいたします。(7月19日記)



歌満くら
IMG_0092.jpg
画本虫撰(えほんむしえらみ)
うたまろ041
歌満くら
IMG_0093.jpg
画本虫撰(えほんむしえらみ)
うたまろ041 のコピー






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Tag:読書(文学)  Trackback:0 comment:8 

Comment

プカプカ URL|
#- 2008.07.16 Wed22:32
語るね~~~~病み明けはーーー笑
マックちゃん 立ち直ってよかったでやんすね~~~!
ビールで乾杯だね!
銀 URL|
#F.S2sd/w Edit  2008.07.16 Wed22:50
プカプカ様

ありがとうございます。

入魂の記事なのに反応がなくて、、(笑)
長すぎですよね。

病気の間、気晴らしに読んでいました。
古文は小生の心の体操です。

ちゅう URL
#- 2008.07.18 Fri20:36
この蛸の絵のようなことをやってるAVを見たことがあります。AV嬢は素っ裸で目隠しされていました。

銀 URL|
#F.S2sd/w Edit  2008.07.18 Fri21:47
ちゅう様
私は、樋口可南子だったような気がしますが、歌麿の映画でそんなシーンがあった記憶があります。
結構ちゃちだったような。。。
マジで、AVやるなら、でっかい本物のたこを用意すべきでしょう(笑)
この、歌麿はマジよいです。
エロでなおかつ高貴です。ハイ。
銀拝
銀 URL|ちゅう様
#F.S2sd/w Edit  2008.07.18 Fri22:07
樋口可南子の映画北斎だった気もします。
とするとこれは、北斎?
気になって調べてみたのですが、今のところよく分かりません。
北斎だとしても大変素晴らしいです。
銀 URL|
#F.S2sd/w Edit  2008.07.18 Fri23:18
やっぱり北斎のようでした。
すみませんでした。
小生のイメージしていた歌麿を見つけましたので、後記の所にアップしておきます。
どうぞご覧下さい。

元窯 URL|
#- 2008.07.19 Sat10:06
こうゆうのを  


エロマジ芸術  って よびましょう


銀 URL|元窯師匠
#F.S2sd/w Edit  2008.07.19 Sat19:56
そうですね。
こんど、スギ様に聞いてみましょう(笑)

しかし、あらためて今回、歌麿を見てみたのですが、感動してしまいました。
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彫刻家でもある鈴木厚が磁器を中心に器を制作しています。

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